お知らせ
環境配慮型コンクリート『Kcrete(ケイクリート)』を用いたプレキャストコンクリート製品の製造技術を共同開発
従来品と同等の性能ながらCO2排出量を大幅に削減
ケイコン株式会社(本社 京都市 代表取締役社長 荒川崇)と株式会社鴻池組(本社 大阪市中央区 代表取締役社長 渡津弘己)は、従来品と同等の性能ながら、CO2排出量を大幅に削減することができる環境配慮型コンクリート『Kcrete(ケイクリート)』を用いたプレキャストコンクリート製品の製造技術を共同開発しました。
■背景と経緯
建設業界では環境負荷低減が急務となっており、特にコンクリートのCO2排出量削減が喫緊の課題でした。
鴻池組は『Kcrete(ケイクリート)』シリーズを開発し、CO2を吸収した『Kcrete N(ケイクリートN)』と低炭素型の『Kcrete L(ケイクリートL)』を実用化しました。ケイコンはこれらの技術をプレキャストコンクリート製品に応用するため、鴻池組と共同開発を進めてきました。
■内容と成果
開発された技術により、CO2排出量を最大110%削減(カーボンマイナス)または72%削減しつつ、従来品と同等の生産性と性能を実現しました。
■CO2の吸収方法
CO2吸収コンクリート『Kcrete N(ケイクリートN)』は、CCU材料『Kcal(ケイカル)』を使用して、CO2を間接的に吸収させたコンクリートです。CO2排出量は、『Kcal(ケイカル)』の使用量が多くなるにつれて低下し、最大で110%減らしてマイナス側にすることも可能です。
CCU材料『Kcal(ケイカル)』は、副生成物中のカルシウム源と排ガス由来のCO2を原料として、建設材料用途の軽質炭酸カルシウムであり粒子制御されています。
■プレキャストコンクリート製品の製造
環境配慮型コンクリート『Kcrete(ケイクリート)』を用いたプレキャストコンクリート製品を、ケイコンの京都工場で製造し、生産性と強度発現性は、従来品と同等であることを確認しました。また、製品を屋外に1か月暴露した後トレント法により透気係数を測定したところ、5段階評価で最も高いグレードの「優」という測定結果であり、優れた緻密性を有する結果が得られました。
■今後の展望
ケイコンと鴻池組は、この革新的な技術を実際の建設工事で試行適用し、実証を進めていく予定です。環境に配慮した高品質なプレキャストコンクリート製品の普及を通じて、建設業界全体のCO2排出削減に貢献してまいります。