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KCON WALKER

工事現場

スリップフォーム工法のコンクリート

建設事業部の山さん
 最近めっきり冬らしくなってきましたね。紅葉でにぎわっていた木々たちがその葉を落として、目に見ても冬の装いです。
 もう、今年も残すところあと少しです。そんな、年の瀬に入ろうかと言うこの次期にスリップフォームで使うコンクリートのお話。とても、マニアックなのでたぶん誰も読まないんだろうな〜と思いつつ書いてます。。。

 詳しくは全国生コンクリート工業組合から
“スリップフォーム工法コンクリート製造マニュアル”という冊子がありますが、今回はざっくりと掻い摘んで説明することにしましょう。
スリップフォーム用のコンクリートはとっても特殊な配合となります。
その為、その性状を確認する為に必ず試し練りが必要となります。その特徴をいくつか挙げていきます。
 まず、1番の特徴はスランプが低い。
構造物によって多少違いはあるものの、大体3cm〜4cm程度です。スランプが大きくなりますと、脱枠直後のダレが大きくなります。この工法は型枠を前進させながら構造物を構築していきますので、固練りのコンクリートが必要となります。だからといって固すぎるコンクリートは駄目です。
そして、空気量が多い。
普通のコンクリートの空気量は4.5%です。しかし、スリップフォーム用のコンクリートは6%が標準となります。空気を入れることでコンクリートを柔らかくし、バイブレーターをかけて空気を抜いて自立性を高めようということです。また、モールドとコンクリートの間の摩擦抵抗を減らすのにも役立っています。
セメント量が多い。
スリップフォーム用のコンクリートは単位質量当たりのセメント量がとても多い設定となります。普通はセメントを入れるときには強度を上げるときに入れることが一般的なのですが、この工法の場合は主にワーカビリティーと自立性をあげる為にセメントを入れます。本当は微粒な粉体量が欲しいのだけなのですが…。
じゃあ、なぜセメントなのか?というと、
答えは簡単。どこの生コンプラントにもあるからなのです。
他にも色々あるのですが、とりあえずスリップフォーム工法に重要なのはスランプと空気量と自立性。この3つなのです。