
プレキャスト油水分離桝『save』のご紹介 〜その2〜
2011-04-19
技術部 TT
どうも、こんにちは。油水分離桝「save」の2回目ですね。これから徐々に設計に関する話をしていこうかな、と思っております。
油水分離桝の基本的な要求性能は2つ、「貯留量」と「分離性能」です。
貯留量はカンタンな話ですね、単純に体積比較です。「これぐらい油を貯めたい!」という要求に対してそれ以上の体積を確保してあげればOKです。
分離性能とは、一言でいえば油混じりの水から油だけを回収する(もしくは、油と水を別々に回収する)性能です。
では、具体的に分離性能とはどういったものか・・・?というお話。
油と水を分離する方法ですが、世の中には様々な方法があるようです。
電極を使う方法とか、薬剤や微生物を使う方法とか、フィルターを使う方法とか・・・これらの性能はよく分かりませんが、電力が必要だとか、フィルター交換などのランニングコストがかかるとか・・・ま、どれもこれも土木の分野で扱うことはあまり無いでしょうから置いておきましょう。
「save」における油水分離方法はいわゆる「比重分離」です。水より軽いものは浮き、水より重いものは沈む。
この単純明快な理屈を使ってるわけです。
写真は1回目のものと同じですが、「save」はこのように3槽構造が基本形です。
事故で流出した油は水と一緒に「save」に入ってきます。この3つの部屋を通過して下流側へ出ていくわけですが、水より軽い油は3つの部屋を通過する間に徐々に浮いてきます。水が通過するスリットは下のほうに開けているので、スリットよりも上のほうへ浮いた油は部屋を通過できず、結果として桝の中に取り込むことが出来る、という仕組みです。
・・・言葉ではなかなかイメージが難しいでしょうから、絵で表すとこんな感じです。
中間壁にある塩ビ管は、油を強制的に上へ移動させて分離性能を向上させるものです。
3槽めには鉄製の仕切り板が入っていて、仕切り板の手前までが油を取り込む範囲となるわけです。
どうでしょう?油水分離のイメージはなんとなく掴めましたでしょうか??
もちろん、分離が可能か不可能か判定するにはいろんな計算式を使って検討するんですが、次回はもうちょっと設計に関して詳しい話をしたいと思います。(予定です)
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